こんにちは!るうママです!
アメリカで大家業をしています。
アメリカで不動産投資(Buy & Hold)を本格的に始めて6年目。
るう家の所有する不動産物件をDOORごとに紹介しています。
この記事ではDOOR No. 5~10(アパート1棟)について。
DOOR No. 5~10(アパート)
モノポリーの法則に従って、家を4戸買ったら次はホテル!
ということで、2020年からずっとマルチファミリー(集合住宅物件)を探していました。
ところがコロナ渦になった2020年からずっとアメリカ不動産は在庫不足のため市場は高騰。Seller’s Market(売り手優位市場)なので、マイホームを探している人や不動産投資家にとってこの立場はかなり難しい状況でした。
我が家にとっても、長〜い長〜い、一年でした。もう内見し過ぎて何軒内見し、オファーを出したかも分かりません。
1年以上諦めずに探し続けて、ようやく6Plex/6 Unit(6世帯アパート)を2021年に購入することができました。
物件探しの方法
我が家が不動産物件を探すと時に実際に行っている情報収集方法はこちら。
現在、我が家は2つの州境に住んでいるので両方の州の不動産を見て回りました。
アメリカで不動産物件を探すときに重要なのが、Neiborhood(地域の属性)です。
同じ市内でも整備が行き渡り安全で学区の良いエリアと、ガラクタが散乱しガラが悪く学区も悪いエリアというのがあります。
日本では想像しにくいのですが、アメリカは犯罪が多い国なので、ここをしっかり見て投資物件を探す必要があります。
*Redfinという不動産サイト/アプリもありますが、私の住む地域ではサポートされていません。
不動産エージェントからの紹介
不動産投資に絶対必要なパートナーが不動産エージェント。
この地に赴任してからすぐに投資物件探しを開始。先に挙げた不動産サイトを通して不動産エージェントに連絡を取りましたが、その頃不動産業界はかなりの多忙期もあってか、連絡しても返事さえくれないエージェントが多く見られました。
そんな中、親身になって返事をくれたのがマークさん。
何軒見て回ったかわかりませんが諦めずに一緒に探してくれたんですよね。これにはもう本当感謝でしかないです。
不動産会社にはOff Market Dealと言って、まだ市場に出ていない未公開物件(MLS未公開)を持っていることがあります。そのような物件をマークさんが私たちに見せてくれることも何度もありました。
マークさんは不動産投資を未経験のエージェントなので、私たちが物件を探しながら投資のコツを教えました(笑)
不動産サイト/アプリ
アメリカで不動産物件を探す場合は、不動産エージェントの資格を持つ方はMLS(Multiple Listing Service)から見れますが、私たちのようなの庶民はMLSが反映された下記のサイトから見ることができます。
アメリカで家探しに重要な不動産物件の情報はもちろんその他の重要項目も網羅されています。
アメリカで家探しで重要なその他の要素
- Neighborhood(地域の属性)
- Schools(学区)
- Crime(犯罪)
- Flood map(浸水マップ)
目星のエリアを選んで、新着情報があればお知らせが来るように設定していました。
また、For Rent機能を使えば、その地域の賃貸料をマーケティング分析することもできます。
私はこの方法で賃貸料をマーケティング済みだったので、1%ルールを使って多くの物件の中から実際にハウスツアー(内見)したい物件を選びました。
Drive for Dollar
不動産投資家なら誰もがやっているDrive for Dollar(ドライブ・フォー・ダーラー)。
実際にエリアをドライブして周り、地域の属性や雰囲気、犯罪が多い少ないなどを分析することができます。
この方法のメリットは、Off Market Deal(未公開物件)を見つけることができるよ
実際にMLSに公開されていない物件の庭に『For Sale:売出中』サインが出ていることがあります。オーナーが不動産エージェントを使わずに家を売却したい場合にこのように家の前にサインを出すんですね。
他にも、明らかに誰も住んでいないような家や、家のドアに市からの警告書が貼られている家を見つかることもあります。
このような家はオーナーが住宅ローン滞納で困っていたりと、色々な理由がバックグラウンドにあります。
このような物件のオーナーに家を売らないか?と直接声をかけると、困っていたところに救世主が現れたかのように売ってくれる方もいらっしゃいます。もちろんその逆で売らないオーナーもいますが、まずは当たって砕けろですよね?
Direct Mail
ダイレクト・メール
これは物件のオーナーに『家を売りませんか?』と手紙を書いて郵便で送るという手法です。
アメリカでマイホームを持つ方は、一度は受け取った経験があるのではないでしょうか?
特に現在のアメリカ不動産市場は在庫不足で物件が市場にないので、我が家も数十件のアパートのオーナーに直接家を売らないかと手紙を送りました。
探していた物件
市場に出ている不動産物件の在庫が少なかったので、下記2つの物件タイプを探しました。
マルチファミリー
集合住宅(マルチファミリー)に集中して物件探し。
戸建てと同じく、市場に出るとすぐに売れてしまうため、物件探しには大変苦労しました。
気に入った物件が見つかっても、マルチプルオファーになるので結局、現金バイヤーか、希望売値価格よりも多くオファーを出した人が強く、これで何度も負けてしまいました。
いい物件が見つからないし、見つけても買えないしで本当に買えるのだろうかと不安に。
戸建て物件
集合住宅(マルチファミリー)があまりにも見つからないので、戸建て物件も目を向けました。
やはりどの不動産市場も物件の在庫がないため、価格高騰が起こり1%ルールに当てはまらない物件ばかりでした。
Foreclosure物件(訳あり物件の競売)にも参加しました。
これはかなりの安値で買えるんですが、現金が必要なのと内見ができないということもあり、少しハードルが上がりリスクもあり、上級者向けかなと感じます。
LLCの設立
今回この6Plex購入できることに決まったので大急ぎでLLCを立ち上げました。
いつかは法人化したいねと夫婦で話はしていたものの、まさかこんなに急に決まるとは思いもせず、クロージングの週にようやくLLCとして始動することができました。
まだまだ分からないことばかりで不安も大きいですが、実践しながら学んでいければいいなと考えています。
購入費用
購入価格 | $375,000 |
頭金 | $130,000 |
クロージングコスト | $8,493 |
リフォームコスト | $6,000 |
必要資金合計 | $144,493 |
通常、投資用物件を購入する場合には頭金を25%入れる必要があります。
$375Kの25%は$93,750ですが、それよりも多い$130Kを入れました。
そうすることで銀行が提案してきた投資ローンが20年の固定金利だったところを、頭金を多く入れる代わりに25年の固定金利ローンするよう交渉することに成功。月々のローン返済額を減らすことができ、不動産運営に少し余裕が出るようにしました。
自己資本金が不動産に閉じ込められてしまうので、Cash on Cash Returnは下がりますが、今回はキャッシュフローが多く出るよう調整しました。
まだまだ初心者投資家なのでまずはやってみて学ぶことが大切かなと思っています。
修復工事&アップグレード
購入時にUnit4が空室だったことを利用して、下記の簡単なリフォームをしました。
- 部屋全体のペンキの塗り替え(天井&壁)
- じゅうたん&フロアシートをラグジュアリ・プランクフロアシートに張り替え
- 水漏れ補修工事
- トイレの鏡交換
- ブラインド交換
- キッチンキャビネットのペンキ塗り替え
また、共用エリアである階段部分のフロアも張り替えました。
これから、空室が出るたびに各ユニットのリフォームをしていく予定です。
賃貸運営
賃貸総収入(Gross Income)
前の大家からそのまま、入居者付きで引きついだので現在の賃貸料は以下の通り。
間取り | 1BD/1BA | 2BD/1BA |
賃貸料 | $600 | $675 |
世帯数 | 2世帯 | 3世帯 |
Unit4はリフォームをしたことと、周辺のアパートの賃貸料とも比較して$750で入居者募集を出し、たったの2日で次のテナントが見つかりました。嬉しいことです!
賃貸総収入(Gross Income):3,975ドル(21年8月現在)
雑収入
アパートには居住者専用のコインランドリーがついているので雑収入が発生します。
前の大家からは毎月約80ドル位と聞いていたのですが、実際にコインを回収して数えてみるとその倍の160ドルもありました。
運営経費(Operating Expenses)
不動産賃貸投資で必要な運営経費(月額)は下記の通りです。
経費項目 | 金額 |
固定資産税 | $583 |
住宅保険 | $205 |
管理委託費(10%) | $398 |
修繕積立金(5%) | $199 |
大型修繕積立金(5%) | $199 |
空室積立金(5%) | $199 |
電気料金 | $32 |
上下水道 | $20 |
ごみ収集費 | $77 |
資産維持費(芝/雪)* | $0 |
合計 | $1,912 |
住宅ローン
元利金等のバルーン返済(借入期間5年・固定金利25年)
アメリカ不動産では5世帯以上の投資用物件(コマーシャル物件)ではバルーン返済ローンというオプションがありコマーシャル不動産だとこのローンが一般的です。
バルーン返済
バルーン返済とは、想定期間に基づいて計算した元利金等返済額または元金均等返済額を毎月支払い、最終回に残りの元金(残高)を一括で支払う方法。
最終回の返済額がバルーン(風船)のように大きくなる様子からバルーン返済と呼ばれています。
バルーン返済には変動金利(ARM)、金利限定(Interest Only)、固定金利(Fixed Rate)などがあります。
今回の毎月のローンの返済額は1,294.80ドルで、5年後に残っている残高を完済する必要があります。
大抵の場合、不動産を売却し完済するか、リファイナンスをしてローンを組み直す必要が出てきます。
キャッシュ・フロー(Cash Flow)
収入ー運営経費ー住宅ローン=キャッシュ・フロー
4,135ドルー1,912ドルー1,295ドル=928ドル
キャッシュ・フローは賃貸総収入から必要経費と住宅ローンを差し引いた金額になります。
全ての必要経費を差し引いた後のキャッシュ・フローは928ドルになります。一世帯あたり155ドルのキャッシュフローになるので、悪くはない数字だと思います。
これからリフォームを続けて家賃が上がれば、キャッシュフロー額も増えてくる見通しです。
Cash on Cash Return(COC:自己資本配当率)
投資した資金(自己資本)に対してのリターンの年間配当率は
Cash on Cash Returnは株式の配当率とよく比較され、この数字が大きければ大きいほど利益の高い物件ということになります。
Cash on Cash Return(COC)
COC = 年間キャッシュフロー ÷ 自己資本総額
このアパートの購入時のCOCは7.7%($11,136÷$144,493)になります。
もっとCOCの高い物件を探したいところですが、アメリカ不動産の在庫がかなり少なく競争率も高いので、購入出来たことだけでも満足しています。
まとめ
この6世帯アパートを購入にあたり、初めてのことが多くありましたが、特にるうパパが頑張ってくれて購入までたったの3週間でしたが無事クローズすることができました。
この物件投資でした初めてのこと
- LLCで法人化
- 会社用の銀行口座を開設
- コマーシャル不動産物件購入
- バルーン返済ローン
- コマーシャル住宅保険
- LLC経理業務
不動産投資はどんなに勉強し理解しているつもりでも、自分で実際に経験しないと分からないことだらけです。
今回アパート1棟を購入したことで、戸建てとは違う不動産の難しさ、そして面白さを学ぶことができました。
まだまだ未熟な大家業ですが、少しずつ経験を積みながら勉強していく予定です。
アメリカ不動産投資マルチファミリー(集合住宅)に特化したおすすめの本はこちら。
大好きなBiggerPocketsから『The Multifamily Millionaire』Volume1と2で2冊出ています。
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