アメリカを始め世界各国で、このFIRE(ファイヤー)ムーブメントが話題になってきていますね。有名なYouTuberさんや有名人が情報発信をしているので、すでにご存知の方が多いと思います。
2020年はコロナ渦で自宅で過ごす事が多くなった為、YouTubeやInstagramを通してこのFIREが特に若い世代に爆発的に知れ渡りました。
FIREとは?
このFIREって何?
Financial (経済的に)
Independence (自立して)
Retire (退職・リタイア)
Early (早期)
Financial Independence/ Retire Earlyの頭文字をとって生まれた言葉がFIREです!
要は経済的に自立して早期退職(リタイア)するという事なんです。
若いうちから資産運用を始める事で、複利の力を長期に渡って最大限に使い、資産を増やし老後に備えるという考え方です。老後と書きましたが、早期リタイアが目標なので40・50代でリタイアする事を指します。資産から作られる不労所得が出来るので、その後働かなくてもお金の心配する事なく生活して行く事が可能になります。
また、FIREとは早期リタイア自体が目的ではなく、若いうちに資産を築き上げ、経済的に自立した時に、今後仕事を続ける、続けないを選択する自由が生まれる事にあります。
アメリカの定年退職年齢
そもそもアメリカのリタイアは何歳なの?
基本的に、アメリカには定年退職制度というものがありません。働きたければいつまでも働く事が可能なんです。よく、ウォルマートの入り口で年配の方が働いているのを見ますね。これは定年退職のないアメリカならではの光景です。
それじゃあ、アメリカでは年金はいつから受給可能なの?
日本と同様、アメリカでもソーシャルセキュリー制度の改正に伴って、段階的に年齢の引き上げが行われていますので、ソーシャルセキュリティ受給可能な満期退職年齢は次の通りになります。
生まれた年 | 満期退職年齢 |
1960年以降に生まれた方 | 67歳 |
1959年 | 66歳10ヶ月 |
1958年 | 66歳8ヶ月 |
1957年 | 66歳6ヶ月 |
1956年 | 66歳4ヶ月 |
1955年 | 66歳2ヶ月 |
1943年〜1954年 | 66歳 |
アメリカの平均寿命は78.6歳と言われているので、約11年しか年金がもらえない事になります。なんだか悲しい現実ですね。
るうパパのお父さんのお話
るうパパのお父さんは数年前に重い癌を患いました。
幸運にも治療が成功し現在では仕事に復帰する事ができました。私たちはより良い生活を送れるように、仕事をリタイアして残りの人生をエンジョイしたらどうかと提案しました。
ある程度貯金もあり、年金も繰り上げてもらえばリタイアする事も可能だが、それが出来ないというのです。
理由は、癌が再発する可能性があるから。
もしこの先、癌が再発してしまい、その時仕事をしていなければ保険未加入になってしまうため、高額な治療費を払う事ができなくなってしまいます。
満期で退職すれば、そのままメディケアに加入する事ができるので、それまで仕事は辞められない。仕事を続けるという選択肢しかないんだと言うのです。
お義父さんの話に私たち夫婦はとても心を打たれました。
将来私たちどちらかの身に何かあった場合、残りの人生をどのように生きていくか、自分たちで選択できる自由のある未来を作りたいと思いました。
FIREムーブメントの火付け役
Mr. Money Mastache
このFIREムーブメントの火付け役となったのがMr. Money Mustache (Mr.マニー・マスタッシュ)こと、Peter Adeneyさん。
ピーターさんは1990年後半から2000年にかけてカナダでソフトエンジニアとして働き年収$6桁(日本円で年収約1千万円以上)の稼ぎがありました。家族をスタートするため、2005年、わずか30歳で仕事を早期リタイアしてしまったのです。
ピーターさんはものすごい倹約家で、その頃同じくソフトエンジニアの仕事をしていた彼女(現在は元奥様)と協力して、収入の多くを株式Index Fundにコツコツ投資、なんと30歳までに株式資産600,000ドルを達成!そして200,000ドルの住宅ローンも完済してしまったんです。
つまり総額にして800,000ドルの資産を築き上げたんですね。
『30歳でリタイア生活』
ピーターさんは2011年にブログを立ち上げ、彼の秘密を公開しました。
そんな彼のストーリーが大きな反響を呼び、特に欧米のミレニアル世代の間で大ヒット、FIREムーブメントが加熱し始めました。
※ Mr. Money Mastache のブログはこちらからどうぞ。
その後のピーターさんの様子は?
15年たった今、ピーターさんはどうしているの?
ピーターさんのFIREスタイルはリーン&バリスタFIRE。
※ FIREには5つのスタイルがあります。こちらのブログからどうぞ↓↓
その後も株式配当金の運用利回り4%ルールを使って、元の資産を減らす事なく生活費をまかなっています。もともとミニマリストの彼は贅沢よりも家族と過ごせる自由な時間を大切にしています。
また、ピーターさんはブログを現在も続けているのでブログ収益もあり、お金の心配もなく自由気ままな生活をしています。
まとめ
生活費 < 資産所得
になれば実質FIRE出来るって事だね!
ピーターさんのように、自分の生活コストを下げて収入よりも低い暮らし(Live below your means)をすると自然と余るお金が出くるので、その余ったお金を資産運用していく事がFIREへの道です。その為には、まず自分のお金の流れを把握する事が大切です。
FIREとは早期リタイアして贅沢して一生遊んで暮らすという事ではなく、経済的に自立できるようになった時に、今後も働くか働かないかを選択する自由があるという事です。
誰でも早くそのゴールにたどり着きたいですが、富を築き上げるには時間がかかります。特に初めの100,000ドルの資産を作り上げるのには時間と努力が必要です。100,000ドルのマイルストーンにたどり着けば、ここから複利の力が加わり、お金がお金をどんどん作ってくれます。
完全に早期リタイアではなく、セミリタイアなどFIREにも色々なスタイルがありますので、自分にあったFIREを見つける事が大切ですね。
一緒にFIREへ向けてがんばりましょう!
Disclaimer: 筆者はファイナンシャルアドバイザーではありません。本ブログの情報は、信頼性の高い情報源をもとに、筆者の個人的な見解や経験を交えて提供していますが、すべての状況に当てはまるものではありません。最終的な判断はご自身の責任で行っていただき、必要に応じて専門家へご相談ください。
Photo by Mohamed Nohassi on Unsplash
Source: wikipedia, SSA.gov
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