アメリカの退職金制度
日本には退職金制度を導入している会社が多くありますね。私もアメリカ移住前に日本の外資系会社で働いており、移住前に会社から退職金をいただきました。本当にありがたい制度です。
アメリカにもこのような退職金制度はあるの?
結論から言いますと、アメリカは日本のような退職金は無く、その代わりに解雇手当(Severance pay)を支払う会社があります。しかし全ての会社がこの解雇手当(Severance Pay)を採用しているわけではありません。
この解雇手当(Severance Pay)が支払われる例として、会社が合併等の理由により事務所の移転。従業員の勤務継続が困難になりレイオフになってしまう場合などがあります。
他にも、Pention(恩給)として毎月一定額を一生涯支給する雇用主(連邦政府・州政府等)も存在します。
アメリカの年金アカウント
退職金・恩給無しで、アメリカでは老後はどのように暮らしていくの?
Social Security年金とは別に、日本の退職金制度よりも素晴らしい年金アカウントがアメリカにはあります!
ここでは個人年金アカウントのうち、知らなきゃ損な人気アカウントの4つをご紹介します!
他にもアカウントはありますが、別記事にて今後ご紹介します。
Traditional 401(k)
- 雇用主がスポンサーとなることで開設できる企業型積立投資口座。雇用主によってはマッチングベネフィット(従業員の積立金に加えて雇用主が上乗せして拠出)のあるところもあります。マッチングをオファーする会社に勤めている場合はこのベネフィットを絶対に利用してください!
- 税引き前の所得から拠出、所得控除対象
- 運用益は課税対象、取り崩し時に税金が掛かる
- 投資できる商品が限られている
- 年間最大で一人あたり19,500ドルの積立が可能(50歳以上は26,000ドル)
- リタイア後、所得税枠が積立時と同等額か少なくなる人向け
- 59.5歳以上であればペナルティー無しで引き出しが可能。それよりも前に引き出した場合は引き出した金額に所得税が課税され、さらに10%のペナルティー(ペナルティーが例外になる場合もあります)
*2020年はコロナウイルス支援・救済・経済安全保障法のCARES Actの為、ペナルティー免除。ただし2021年の所得として課税されます。
ROTH 401(k)
- 雇用主がスポンサーとなることで解説できる企業型積立投資口座。雇用主によってはマッチングベネフィット(従業員の積立金に加えて雇用主が上乗せして拠出)のあるところもあります。マッチングをオファーする会社に勤めている場合はこのベネフィットを絶対に利用してください!
- 所得にリミットがない
- 税引き後の所得から拠出する
- 運用益が非課税、取り崩し時に非課税で受け取れる
- 投資できる商品が限られている
- 年間最大で一人あたり19,500ドルの積立が可能(50歳以上は26,000ドル)
- リタイア後、所得の増加により所得税枠が積立時より大きくなる人向け
- もしアカウントを5年以上運用していて、引き出し時の年齢が59.5歳以上であればペナルティー無し。それよりも前に引き出した場合は引き出した金額に所得税が課税され、さらに10%のペナルティー(ペナルティーが例外になる場合もあります)
*2020年はコロナウイルス支援・救済・経済安全保障法のCARES Actの為、ペナルティー免除。ただし2021年の所得として課税されます。
Traditional IRA
- 個人年金アカウント
- 所得にリミットがない
- 税引き前の所得から拠出、所得控除対象
- 運用益は課税対象、取り崩し時に税金が掛かる
- 投資できる商品にリミットがない
- 年間最大で一人あたり6,000ドルの積立が可能(50歳以上は7,000ドル)
夫婦合算でTax Returnをしている場合は、片方の配偶者が働いていない場合でも、もう片方の配偶者に勤労収入があれば同等額の6,000ドル、夫婦で合計12,000ドルの積立が可能。 - リタイア後、所得税枠が積立時と同等額か少なくなる人向け
- 引き出し時の年齢が59.5歳以上であればペナルティー無し。それよりも前に引き出した場合は引き出した金額に所得税が課税され、さらに10%のペナルティー(ペナルティーが例外になる場合もあります)
- 72歳になったら必ず取り崩しを開始しなければならない
*2020年はコロナウイルス支援・救済・経済安全保障法のCARES Actの為、ペナルティー免除。ただし2021年の所得として課税されます。
ROTH IRA
- 個人年金アカウント
- 年間所得が140,000ドル以下の方限定(125,000ドル〜139,999ドルの方には部分積立も可能)
- 税引き後の所得から拠出する
- 運用益が非課税、取り崩し時に非課税で受け取れる
- 投資できる商品にリミットがない
- 年間最大で一人あたり6,000ドルの積立が可能(50歳以上は7,000ドル)
夫婦合算でTax Returnをしている場合は、片方の配偶者が働いていない場合でも、もう片方の配偶者に勤労収入があれば同等額の6,000ドル、夫婦で合計12,000ドルの積立が可能 - リタイア後、所得の増加により所得税枠が積立時より大きくなる人向け
- もしアカウントを5年以上運用していて、引き出し時の年齢が59.5歳以上であればペナルティー無し。それよりも前に引き出した場合は引き出した金額に所得税が課税され、さらに10%のペナルティー(ペナルティーが例外になる場合もあります)
- Traditional IRAとは違い、取り崩しを開始する年齢が決めれられていない。
- 遺産相続する場合、相続者も積立金&運用益を非課税で引き出し可能
*2020年はコロナウイルス支援・救済・経済安全保障法のCARES Actの為、ペナルティー免除。ただし2021年の所得として課税されます。
まとめ
この記事ではアメリカで人気の4つのリタイアメントアカウントについて紹介しました!
このように、退職金のでる雇用主が少ないアメリカですが、上記のような年金アカウントを運用してリタイア後に備えています。転職した場合でも非課税でRoll overして、新たに積立を開始できるのもメリットの一つです。
アメリカ在住のみなさんで資産運用をお考えの方は、まずはこのようなアメリカの個人年金アカウントを最大限に利用することをおススメします!
そして、働いている方は401(k)だけではなくIRAも利用でき、年間最大25,500ドル(50歳以上は33,000ドル)の積立投資が可能になります!
積立開始年齢が早ければ早いほど、少ない積立金でも複利の力を最大限に利用して、積み立てたお金が雪だるま式に勝手に育ってくれます。これはアメリカでは伝統的な資産運用の手法ですので、ぜひアカウントを開いてBUY & HOLDで長期の資産運用をしてみてください!
他にもTSP(連邦職員向け)やSEP IRA、403(b)、457(b)、Solo 401(k)高所得者向けのBackdoor Roth、Mega Backdoor Roth、医療費専用のHSA等、税制優遇制度のある年金アカウント、さらには学資金アカウントなどがありますが、ここでは代表的な4つのアカウントについて紹介しました。
*投資にはリスクが必ず伴います。必ず余剰資金をで資産形成&運用してください。まずはEmergency Fund(生活防衛費)を貯めて急な出費に対応できるようにしてください。
https://mncinfinityhomes.com/emergency-fund/*記事の内容は細心の注意を払って書いていますが、もし間違い等ございましたら下記のお問い合わせよりご連絡下さい。
ご協力どうもありがとうございます。
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