みんなの負債額はどのくらいなの?我が家の負債は多すぎかな?
アメリカは消費大国と有名ですが、同じく借金大国とも呼ばれています。
日本でもマイホームの購入や車の購入など、大きな金額になるとローンを組んで支払いをするのが一般的ですが、アメリカ人の借金事情がどうなっているのか気になったので調べてみることにしました。
アメリカ人の借金:全体図
Experian®が2020年に行った調査によると、アメリカ全体の借金額は14.9兆ドル(日本円で約1671兆円)に及ぶそうです。
そしてアメリカ人一人当たりの借金額は平均92,727ドル。
4人に3人が負債を抱えて生活をしています。
まさに借金大国アメリカです。
どんな借金があるのか?
借金の種類 | 2020年 |
住宅ローン | $208,185 |
車ローン | $19,703 |
教育ローン | $38,792 |
クレジットカード負債 | $5,315 |
個人ローン | $16,458 |
Home Equity Loan | $41,954 |
一番多い借金はやはり住宅ローン。
マイホーム率が高いアメリカならではの結果になりましたね。
住宅価格は州によって価格が違います。同じ金額でもカリフォルニアやニューヨーク、ハワイだと小さなお家しか買えないけれど、中西部や南部では豪邸が買えたりします。上記の数字はアメリカの平均という事を頭に入れて参考にしてみてください。
それでは世代別の借金の平均をカテゴリー別に見てみましょう。
【世代別】借金総額の平均
Expediaの2020年の調査によると、特に際立った傾向として若い世代の借金額増加が挙げられています。Generation ZとMilennials(18〜39歳)の世代は過去最大の借金上昇率になりました。
Generation Z(18−23歳)は特に住宅ローンと個人ローンが増えた結果となっています。
【世代別】借金総額の平均
世代別 | 2019年 | 2020年 | 差 |
Generation Z (18-23歳) | $9,593 | $16,043 | +67.2% |
Millennials (24-39歳) | $78,396 | $87,448 | +11.5% |
Generation X (40-55歳) | $135,841 | $140,643 | +3.5% |
Baby boomers (56-74歳) | $96,984 | $97,290 | +0.3% |
Silent generation (75歳+) | $43,255 | $41,281 | -4.6% |
【世代別】クレジットカード負債
クレジットカードはアメリカ生活にはなくてはならない存在です。
Experianの調査によると成人したアメリカ人の90%はクレジットカードを少なからず1枚は持っていて、75%の成人したアメリカ人はクレジットカードの負債バランスを翌月へ繰越しているという結果が出ています。
2020年、アメリカ全体のクレジットカード負債の平均は$5,315。
【世代別】クレジットカード負債の平均
世代別 | 2020年 |
Generation Z (18-23歳) | $1,963 |
Millennials (24-39歳) | $4,322 |
Generation X (40-55歳) | $7,155 |
Baby boomers (56-74歳) | $6,043 |
Silent generation (75歳+) | $3,177 |
なんと!2020年パンデミックの影響もあってか、8年ぶりにクレジットカード負債の金額が前年の金額よりも14%も減りました。さらに30日以上支払いを怠っているアカウントも29%減る結果となりました。
【世代別】住宅ローンの平均
マイホームは住宅ローンを利用して購入するのが一般的で、実際、成人したアメリカ人の約44%は住宅ローンを利用しています。
2020年、アメリカ全体の住宅ローン平均は$208,185。2019年よりも2%増加。
【世代別】住宅ローンの平均
世代別 | 2020年 |
Generation Z (18-23歳) | $169,470 |
Millennials (24-39歳) | $237,349 |
Generation X (40-55歳) | $247,564 |
Baby boomers (56-74歳) | $178,688 |
Silent generation (75歳+) | $133,827 |
特に2020年はコロナの影響があり、米連邦準備理事会(FRB)の金融緩和政策によりローン金利が歴史的に下がり続けています。これによりマイホーム購入者が増え不動産の需要と供給のバランスが崩れ住宅価格の上昇が続いています。
【世代別】車ローンの平均
住宅ローンと同じく、ほとんどの方は現金ではなくローンを組んで車を購入するのが一般的です。
成人したアメリカ人の3分の2は車ローンを1つ持っているそうです。
2020年、アメリカ全体の車ローン平均は$19,703。2019年とほぼ横ばいの結果です。
【世代別】車ローンの平均
世代別 | 2020年 |
Generation Z (18-23歳) | $15,724 |
Millennials (24-39歳) | $19,011 |
Generation X (40-55歳) | $22,307 |
Baby boomers (56-74歳) | $19,306 |
Silent generation (75歳+) | $14,750 |
【世代別】個人ローンの平均
個人ローンは複数の負債をまとめて1つのローンにしたり、緊急時に借りたりと様々な状況で利用することができます。
成人したアメリカ人の4分の1がこの個人ローンを利用していると言われています。
2020年、アメリカ全体の個人ローン平均は$16,458。
【世代別】個人ローンの平均
世代別 | 2020年 |
Generation Z (18-23歳) | $6,004 |
Millennials (24-39歳) | $12,306 |
Generation X (40-55歳) | $17,733 |
Baby boomers (56-74歳) | $19,700 |
Silent generation (75歳+) | $17,123 |
【世代別】教育ローンの平均
アメリカの大学費用はバカ高いとよく言われますね。まさしくその通りで、いつまでたっても教育ローンの返済が終わっていない様子が見てとれます。
2020年、アメリカ全体の教育ローン平均は$38,792。2019年よりも12%増加。
【世代別】教育ローンの平均
世代別 | 2020年 |
Generation Z (18-23歳) | $17,338 |
Millennials (24-39歳) | $38,877 |
Generation X (40-55歳) | $45,095 |
Baby boomers (56-74歳) | $40,512 |
Silent generation (75歳+) | $28,052 |
75歳を過ぎてもまだ平均して$28,052の教育ローンが残っていることに驚きです。
【世代別】HELOCの平均
HELOC(ヒーロック)とはHome Equity Line of Creditの略で、家の含み益を担保に組むローンのことを指します。
2020年、アメリカ全体のHELOC平均は$41,954。
【世代別】HELOCの平均
世代別 | 2020年 |
Generation Z (18-23歳) | $36,107 |
Millennials (24-39歳) | $40,496 |
Generation X (40-55歳) | $46,660 |
Baby boomers (56-74歳) | $41,498 |
Silent generation (75歳+) | $35,929 |
まとめ
借金をもっとも抱えている世代はGeneration X(40−55歳)ということがわかりました。
これらの結果からも分かる通り、アメリカ人は全世代で負債を抱えています。日本のように退職金制度がないので、65歳以降になっても借金の額が減っていません。
そして、アメリカはクレジットカード社会です。
2019年よりも減っているとは言え、クレジットカード負債が全世代平均して約5,000ドルというのは驚きです。
日本だとクレジットカードを使うと翌月払い、または2回払いになっているところがほとんどだと思いますが、アメリカでは基本ミニマムの額さえ払えばいい仕組みになっています。
これは日本のリボ払いのようなもので、少ない金額&高利子(平均16.12%)をずーっと払い続ける事になるので、これがクレジットカード負債の減らない大きな原因のひとつになっています。
クレジットカードは使い方によっては資産形成ツールの一つになりますが、クレジットカードの残高を翌月にくりこしてしまい、利子を払うのは絶対にダメです!
クレジットカードを利用して、必ず月末までに全額支払う事で、逆にクレジットカード会社にポイントやお金を払ってもらう、クレジットカードハックをする事をおすすめします!
総務省統計局の2020年のデータによると、日本の二人以上世帯の負債バランス(平均値)は572万円。アメリカは個人平均が92,727ドル。
単純計算で1ドル100円計算しても、アメリカが927万円、日本は二人以上の世帯平均なので2で割って単純計算して286万円。なんとアメリカ人は日本人の3倍以上も負債を抱えている結果になりました。
借金比べ
日本 286万円 VS アメリカ 927万円
アメリカのFIREコミュニティーでは総資産ではなく純資産を基準にしています。
日本のFIREを目指している方々のインスタポストを見ると、負債額がほとんどみられないので、日本人は真面目で優秀だと本当に感心してしまいます。こんなお金に真面目な日本人がこれから先どんどん資産運用したら、瞬く間にお金持ちの国になる事間違いないだろうと思っています。
Source:https://www.experian.com/blogs/ask-experian/research/consumer-debt-study/